作業効率はアームレストで決まる!人気チェアの「アジャスト機能」徹底比較

オフィスチェアのアームレストは、単に肘を置く場所ではありません。キーボード入力時やリクライニング時、読書時など、作業姿勢とリラックス姿勢を適切にサポートし、肩や首の疲労を軽減する重要なパーツです。

特に調整機構が豊富な**「4Dアームレスト」**は、あらゆる体格と作業に対応できるため、ハイエンドチェアの必須機能となっています。

ここでは、主要4モデルが採用するアームレストの調整機能について、詳しく比較します。


人気4モデル アームレスト調整機能比較表

モデル名調整機能の自由度調整内容(可動方向)調整ストローク(目安)特徴・備考
エルゴヒューマン Pro24Dアームレスト上下 / 前後 / 左右幅 / 角度(回転)上下: 約100mmアームレストの面積が広くクッション性も高い。4方向の微調整で、あらゆる姿勢に完全対応。
オカムラ Sylphy (シルフィー)3D相当のアジャストアーム上下 / 前後 / 角度(回転)上下: 100mm、前後: 50mm、角度: 左右各20°**「上下・前後・角度」**の調整が可能。角度の調整は左右に20度ずつで、3Dに匹敵する調整幅を持つ。
コクヨ ing (イング)可動式グリップアーム上下 / 角度上下: 100mm、角度: 内側60°肘置きのパッド部分の調整(前後・左右幅)は少ないが、内側60°の角度調整により、スマホ操作や筆記時に腕を寄せやすい。
イトーキ SALIDA YL8上下調整アジャスタブル肘上下(のみ)上下: 98mm(9段階)上下の高さ調整に特化。前後・角度・左右幅の調整機能は非搭載。必要十分な機能でコスト削減に貢献。

比較ポイント詳細解説

1. 4Dアームレストの優位性:エルゴヒューマン Pro2

「4Dアームレスト」とは、以下の4方向の調整が可能なアームレストを指します。

  1. 上下(高さ):肩の力を抜くための基本調整。
  2. 前後(奥行き):デスクと身体の距離に合わせる。
  3. 左右幅(横幅):体格や姿勢(足を組むなど)に合わせる。
  4. 角度(回転):キーボードやマウス操作時の肘の角度に合わせる。

エルゴヒューマン Pro2はこの4D調整に対応しており、特に腕全体を置いたままリラックスできる広いアームパッドが特徴です。長時間作業で肩や肘の負担を徹底的に排除したい方に最適です。

2. オカムラ シルフィー:高機能ながらシンプル操作

シルフィーアジャストアームは、正式には3Dや4Dと謳われていませんが、**「上下・前後・角度」**の調整が可能です。

  • 前後への調整は50mm、角度は内側・外側に20°ずつ動かせます。
  • 左右幅の調整機能はありませんが、パッドの回転で調整幅をカバーしているため、ほとんどのユーザーにとって十分なフィット感が得られます。日本のオフィスチェアらしい、必要な機能を過不足なく搭載した設計です。

3. コクヨ ing:座面の動きを活かすユニークな設計

ingは、座面が揺れる「グライディング機能」に特化しているため、アームレストは他のハイエンドモデルと異なり「4D」ではありません。

特徴は、**内側への大きな角度調整(60°)**ができる点です。PCから離れてメモを取る、スマートフォンを操作するなど、座面が動く中で腕を体幹に寄せた姿勢をサポートすることに重点を置いています。

4. イトーキ サリダ YL8:コスパを追求した基本性能

サリダ YL8のアームレストは、9段階の高さ調節のみに機能を絞っています。前後、左右幅、角度の調整はできません。

アームレストの主な役割である「デスクの高さと肘の高さを合わせ、肩の負担を軽減する」という基本機能は果たしており、この機能をシンプルにすることで価格を抑えています。コスパ重視で「高ささえ合えばOK」という方には最適な選択肢です。


まとめ

  • 完全な調整と最高のリラックスを求めるなら エルゴヒューマン Pro2(4D)
  • 高い品質と十分な調整幅を求めるなら オカムラ シルフィー(3D相当)
  • 革新的な座り方と筆記時の快適さを求めるなら コクヨ ing(角度調整)
  • コストを抑え、最低限の高さ調整ができれば良いなら イトーキ サリダ YL8(上下調整)

このように、アームレストの調整機能だけでも、チェアが想定する「理想の働き方」が見えてきます。