中級編 第6章:モダンな書き方(ES6+:アロー関数、テンプレートリテラル)

Web開発の世界は進化が速く、数年前の書き方が「今はもう古い」とされることもあります。ここでは、現代のJavaScript開発では必須となる2つのテクニックをマスターしましょう。

1. アロー関数 (Arrow Functions)

これまでは function キーワードを使って関数を書いてきましたが、ES6から登場した「アロー関数」を使うと、驚くほど短く書くことができます。

従来との違い

JavaScript

// 従来の関数
const add = function(a, b) {
    return a + b;
};

// アロー関数
const add = (a, b) => {
    return a + b;
};

さらに短くする(暗黙の戻り値)

アロー関数には特別なルールがあります。処理が1行だけの場合、{}(波括弧)と return を省略できるのです。

JavaScript

// もっと短く!
const add = (a, b) => a + b;

// 引数が1つだけなら、さらに `()` も省略可能
const double = n => n * 2;

なぜこれを使うの?

  • コードがスッキリして可読性が上がる。
  • map()filter() などの配列操作と相性が抜群(中級編・第7章で詳しくやります)。

2. テンプレートリテラル (Template Literals)

文字列の中に変数や計算結果を埋め込むとき、これまでは + 記号で繋いでいましたよね。

JavaScript

const name = "タロウ";
const age = 25;

// 従来の書き方
console.log("私の名前は" + name + "で、" + age + "歳です。");

これだと、どこで文字列が終わるのか分かりにくくなりがちです。そこで登場するのが、バッククォート ( ` ) を使ったテンプレートリテラルです。

テンプレートリテラルの書き方

${変数名} という形式で、文字列の中に変数を直接埋め込めます。

JavaScript

const name = "タロウ";
const age = 25;

// テンプレートリテラルの書き方
console.log(`私の名前は${name}で、${age}歳です。`);

さらに便利なこと: 改行もそのまま書くことができます。

JavaScript

const message = `
こんにちは、${name}さん。
明日の予定を確認してください。
`;
console.log(message);

3. 実践:組み合わせて使ってみよう

では、ここまで学んだ2つの要素を組み合わせてみましょう。 「ユーザー情報を整形して表示する」関数を作ります。

JavaScript

const user = { name: "サクラ", rank: "ゴールド" };

// アロー関数とテンプレートリテラルを組み合わせる
const showProfile = (user) => {
    return `ユーザー名:${user.name}、ランク:${user.rank}です!`;
};

console.log(showProfile(user));

第6章のまとめ

  • アロー関数 (=>):短くスマートに書ける。処理が1行なら return も省略できる。
  • テンプレートリテラル (`)${} を使って変数を埋め込める。改行も簡単。

モダンな書き方を覚えると、コードを書く速度も、そして書いた後の「見やすさ」も格段に向上します。

次は第7章「データ処理(配列とオブジェクトの便利なメソッド)」です。